子宮頸癌とHPV2021年1月
婦人科高 英

子宮頸癌は女性の癌の中で、一番発生率の高い病気です。
近年、性器にヒトパピローマウイルス(Human papillomavirusHPV)感染が、子宮頸癌のもっとも重要な原因だと明らかになりました。
性器に感染するHPVとして30タイプが知られていますが、そのうち15タイプが子宮頸癌関連のHPVです。世界中で子宮頸癌から最も高頻度に検出されているのは、HPV16型とHPV18型です。それ以外のHPVは、尖圭コンジローマの原因となる、HPV6型とHPV11型がよく知られています。

2000年代より、世界ではHPV検査が可能となり、現在では子宮頸癌検診でHPV検査が受けられるようになりました。子宮頸癌検診での検査感度を比べると、細胞診だけでは検査感度が65%ぐらいですが、HPVの検査感度は85%以上の為、明らかにHPV検査の感度が高くなります。その一方、HPV検査では特異度が低く、疑陽性が多くなります。しがたって現在の子宮頸癌検診では、細胞診とHPV検査を併用することが提唱されています。
当院においても、婦人科検診の際に、細胞診のみならず、HPV検査も一緒に受けることが可能です。ご希望の方は受診時に担当医師にご相談ください。

 

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