AGA(男性型脱毛症)は治療できる病気です2024年8月
皮膚科松本 高明

AGAの進行を止めることができるのは医療機関の処方薬のみ。AGAは進行するほど治療効果が低下します。毛根が毛をつくる能力を失う前に、早期に治療をはじめることが非常に重要です。

AGAとは

Androgenetic alopeciaの略語で、男性型脱毛症を意味します。AGAは思春期以降に始まり徐々に進行する脱毛症で、典型的には成人男性の前頭部生え際がM字型に後退したり、頭頂部の毛髪が薄くなった状態です。以前は不治の病などとも言われていましたが、1992年に、前立腺肥大の治療薬に毛髪の成長効果があることが明らかになると病態の解明も進み、皮膚科診療においてもお役に立てる機会が増えてきました。

一般的に男性ホルモンは、骨・筋肉の発達を促し、ひげや胸毛などの毛を濃くする働きがあります。しかし、前頭部や頭頂部に存在する男性ホルモンをキャッチできる(これを「感受性がある」と言います)毛包においては逆に毛が細く短くなる軟毛化現象を引き起こします。

毛髪には1本1本寿命があり、ある一定のサイクル(毛周期と言います)で生えかわりを繰り返していますが、軟毛化した毛髪はこのサイクルが極端に短くなってしまいます。ひとつの毛根が繰り返すことのできるサイクルは40回程度といわれており、それが終了するとその毛根から二度と毛髪は生えてこなくなります。AGA患者の毛周期は非常に短縮されているため、毛根の寿命も通常より早く迎えることになります。このような理由によりAGA治療は早期に開始する必要があります。

皮膚科専門医にご相談ください

AGAの進行を止めることができるのは医療機関の処方薬のみ。効果不明の薬を使用したり、サプリメントを漫然と続けたり、治療せずに放置すると症状は進行し、ある時点からは治療が困難となります。適切な治療を行うには専門医による正確な診断が不可欠です。

以下のような症状はないでしょうか?

           ✅  洗髪時の抜け毛が増えた気がする

           ✅  枕に抜け毛が目立つ

           ✅  髪型をセットしにくくなった

           ✅  櫛のとおりが軽くなった

           ✅  生え際が後退しているように感じる

           ✅  頭頂部の地肌が透けて見えるようになった

           ✅  頭皮が硬くなったように感じる

以上の症状がある方は、AGAが進行しているかもしれません。毛根が毛をつくる能力を失う前に、いますぐ皮膚科専門医に相談しましょう。


松本 高明
(皮膚科医師)

<経歴>
秋田大学 医学部卒業
社会保険中京病院(現JCHO中京病院)初期臨床研修
名古屋大学医学部附属病院 皮膚科
豊橋市民病院 皮膚科
名古屋大学医学部附属病院 皮膚科 助教

<資格・所属学会>
日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医
医学博士
日本皮膚科学会
日本美容皮膚科学会
日本皮膚外科学会

    総合案内021-6208-2255
    健診予約021-6295-0011*300
  • メディカル電話受付時間平日8:30~17:45
  • 土曜日8:30~15:00
web up
沪ICP备05036911号-1 沪公网安备 31010502001145号