ヘルパンギーナ(夏風邪)が流行しています!2023年7月
小児科方艶監修

ヘルパンギーナは、夏風邪の代表的疾患です。主に乳幼児(5歳以下)がかかる感染症ですが、まれに大人が発症する場合もあります。

原  因
夏に増えるエンテロウイルスにより引き起こされる感染症です。エンテロウイルスとは、ポリオウイルス、コクサッキーウイルスA群、コクサッキーウイルスB群、エコーウイルスなどのウイルスの総称です。
そのうちヘルパンギーナを引き起こすのは、主にコクサッキーウイルスA群です。

症  状
発熱と口腔粘膜にあらわれる水疱性の発疹が特徴です。突然の38~40度の発熱が1~3日間続き、口腔内の痛みのために食欲減退、飲水困難から脱水症になることもありますが、ほとんどは予後良好な疾患です。

感染経路
ヘルパンギーナの原因となるウイルスは、ツバなどを介してうつる飛沫感染、経口感染、便を介しての接触感染などで感染します。そのため、保育所、幼稚園では玩具のこまめな消毒が望まれます。症状が消失しても、3~4週間の長期にわたり、糞便中にウイルスが排泄されることがありますので注意が必要です。

予防対策
①感染者との密接な接触を避けましょう。
②うがいや手洗いをしっかり行ないましょう。

ヘルパンギーナに有効な特効薬はありません。解熱鎮痛剤を使って熱を一時的に下げたり、頭痛を和らげます。また、水分補給を行い、脱水状態にならないように努めましょう。

気になる症状がある場合は、いつでも当院までご相談ください。

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