上海花粉シーズン到来!プラタナスのフワフワ綿毛が舞っています2025年4月
皮膚科松本高明

日本にいたときには毎年2月下旬から5月下旬頃まで、長い年には6月も終わり頃まで花粉症に悩まされてきました。

症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、そして激しい目の痒みでしたが、毎年天気予報でスギ・ヒノキ花粉の飛散情報を目にする時期になると、これから始まる長く辛い日々が想像され、気分が落ち込んだことを思い出します。

その花粉症ですが、上海で生活するようになってピタリと治りました。それもそのはず、上海にはスギ・ヒノキ花粉が飛散していないからです(正確には存在したとしても日本と比較すれば微量で発症するような量ではないということです)。こちらで生活するようになって何が嬉しかったかと言えば、このスギ・ヒノキの花粉症から解放されたことに勝るものはないかもしれません。


上海市内の街路樹(プラタナス)

しかし喜んでばかりもいられません。実は上海には上海特有のアレルゲン(アレルギー症状の原因となる物質のこと)が存在し、これらは日本でのスギ・ヒノキ花粉と同じように、くしゃみ、鼻水などのアレルギー症状を引き起こします。また、スギ・ヒノキ花粉をはじめとするアレルゲンは呼吸器、鼻粘膜症状だけでなく、肌荒れや湿疹のような皮膚の痒みも生じさせることがあります。最近では特に花粉によるアレルギー性の皮膚症状を花粉皮膚炎と呼ぶこともあるようです。

上海特有のアレルゲンとして真っ先に挙げられるのがプラタナスの花粉です。


プラタナスのフワフワ綿毛(種子)

街路樹として上海の街に四季折々の彩りを加えてくれる存在ですが、4月中旬をピークに花粉が飛散し、スギ・ヒノキ花粉によく似た症状を起こします。

もうひとつは日本でもよく知られている黄砂です。


黄砂とは中国内陸やモンゴルの砂漠地帯の土壌や鉱物粒子が西からの風邪に乗って飛散する現象です。こちらも3月から5月にかけて、4月をピークに飛散が認められます。症状に個人差はありますが、子どもの頃にアトピー性皮膚炎であったり、敏感肌の人に皮膚症状が出やすいようです。

 

 

毎年同じ時期に顔の肌荒れ、あからみやむくみ、皮膚の痒み症状が出るようなら、花粉皮膚炎も疑って皮膚科を受診してみましょう。

 

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